健診や人間ドックで「頸動脈(けいどうみゃく)が狭い」と言われ、すぐ手術かと不安になっていませんか。
結論から言うと、症状がなければ「すぐ手術」と決まるわけではありません。とはいえ「放っておいてよい」わけでもありません。
すべての土台は薬と生活の管理で、手術やステントを加えるかは一人ひとり個別に決めます。最新の大規模研究をふまえ、考え方を整理します。
頸動脈は、心臓から脳へ血液を送る首の太い血管です。動脈硬化で血管の壁に脂のかたまり(プラーク)がたまり、内側が狭くなることを「狭窄」といいます。多くは症状がなく、別の検査や人間ドックで偶然見つかります。
症状の有無にかかわらず、治療の土台はこの管理です。近年はここが進歩し、それだけでも脳卒中のリスクをかなり低く抑えられるようになりました。柱は次の4つです。
| 柱 | 具体的に |
|---|---|
| 血液をさらさらに保つ薬 | 抗血小板薬(アスピリンなど) |
| コレステロールを下げる | スタチンなどでLDLを十分に下げる |
| 血圧の管理 | 上の血圧を低めの目標に保つ |
| 生活習慣 | 禁煙・体重・運動・血糖の管理 |
2026年に報告された大規模研究(CREST-2/ステントを検証する試験と手術を検証する試験の2つ、合わせて2,485人)は、症状のない高度な狭窄(70%以上)で、「薬と生活」だけのグループと、それに手術またはステントを加えたグループを比べました1。
| 加えた治療 | 薬と生活だけ | 治療を加えた群 |
|---|---|---|
| ステント血管を内側から広げる | 6.0% | 2.8%はっきり減少 |
| 手術プラークを取り除く | 5.3% | 3.7%大きな変化なし |
数字は、治療のあとに脳卒中などが起きた人の割合です。少ないほど良い結果です。
この研究から読み取れることは——
つまり、「全員にすぐ手術」でも「絶対に薬だけ」でもありません。薬と生活を土台にしたうえで、狭窄の程度・年齢・体の状態・ご希望をふまえ、手術やステントを足すかを一人ひとり相談して決めます。
薬で経過を見ている方も含め、次のような症状が出たら話は別です。脳梗塞やその前ぶれ(一時的に脳の血流が滞る発作。一過性脳虚血発作)のことがあり、ためらわず119番を。症状が短時間で消えても、必ず受診してください。
この症状が出たら、ためらわず119番
このような症状が出た狭窄は「症候性」と呼ばれ、手術やステントを積極的に検討します。
症状がなければ、まず薬と生活が土台です。手術やステントを足すかは、狭窄の程度などをふまえ個別に判断します。
動脈硬化の管理は続けることが大切です。自己判断での中止は脳梗塞のリスクを高めることがあるため、必ず主治医にご相談ください。
どちらが優れるとは一概に言えません。体の状態や血管の形で向き不向きがあり、検査のうえでご提案します。
片方の手足が動かない・顔の片側がゆがむ・ろれつが回らない・片方の目が一時的に見えない、といったサインが出たら、ためらわず119番・受診を。短時間で消えても必ず受診してください。
つつみ脳神経外科クリニックでは、頸動脈の狭窄について以下の対応を行っています。
ご予約・お問い合わせは当院窓口、または WEB予約・お電話(0942-42-1155)までお願いいたします。
| 曜日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日・祝 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 午前 | 9:00 – 12:30 | 休診 | |||||
| 午後 | 14:00 – 18:00 | 14:00 – 17:00 | 14:00 – 18:00 | 14:00 – 17:00 | |||
※ 受付は午前・午後ともに診療終了の30 分前までです。日曜・祝日・お盆・年末年始は休診です。