認知症(4大病型:アルツハイマー型・レビー小体型・前頭側頭型・血管性)4 大病型から治せる原因まで一貫した診療

認知症のページ冒頭イラスト。「認知症は、ひとりで抱えなくていい」「早く気づけば、できることがある。」の見出しとともに、居間で年配のご夫婦がお茶を飲みながら穏やかに過ごす中心の場面と、家族と一緒に医師に相談する・薬とカレンダーで進行を遅らせる・運動や交流で支える3つの場面を描き、気づく・遅らせる・支え合うで認知症と暮らしていけることを示している。
⚠ 急に進行する/意識変容を伴う認知低下はこちら

START HEREいま、どんな状況ですか?タップすると、答えの場所へ進みます

同じ話を何度も、
聞かされる
60〜70%は
アルツハイマー型
もの忘れは軽いから
大丈夫
幻視や性格の変化が
先に出る型も
脳梗塞や脳出血の後
ガクッと落ちた
血管性かも
病院に誘うと、
いやがられる
ご家族だけで
先に来られます
認知症と診断され、
薬が始まった
半年〜1年、
進行をゆっくりに
新しい点滴治療が
気になる
早期だけが対象
数週間で急に進んだ 治せる原因かも 運転や、
お金の管理が心配
診断のときから
一緒に整理します
薬のほかに、
家でできることは
生活と持病の管理で
45%は防げる
意識がもうろう・けいれん・
片側の手足に力が入らない
もの忘れの進み方が「年単位」ではなく、意識がもうろうとして戻らない・けいれんを起こした・急に片側の手足が動かない、ろれつが回らないときは、認知症ではない病気を先に確かめます。 119番の目安を確認する
当てはまらない方は、「主な病型」から順に

GUIDEご家族が受診をすすめるときご家族だけでも相談できます

「病院に行こう」と言うと、
いやがられる
こう言ってみてください。

「最近血圧が気になるから、
一緒に診てもらおう」

それでも難しいときは、ご家族だけで先に来ていただけます。

ほかの声かけの例を見る

TYPES認知症の主な病型4 大病型と混合型・治せる原因

認知症の4つの病型で目立ちやすい症状を4つの場面で並べたイラスト。各場面に「アルツハイマー型」「血管性」「レビー小体型」「前頭側頭型」のラベル。同じ話を繰り返し話す高齢の女性(アルツハイマー型)、手すりにつかまってゆっくり歩く高齢の男性(血管性)、誰もいない部屋の隅を指さす高齢の男性(レビー小体型)、食卓で甘い菓子ばかり選ぶ初老の男性(前頭側頭型)。いずれもご家族が控えめに心配しながら寄り添っている。

気になるカードをタップすると詳しい説明が開きます

アルツハイマー型認知症 最多 60〜70%1

最近のことを忘れていく

同じ話を繰り返す・最近のことを覚えられないが年単位でゆっくり進む、もっとも多いタイプ。

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最近のことだけが抜け落ちるのが最大の手がかり。ご本人もご家族も「歳のせい」と感じやすく、気づきが遅れがちです。

  • 同じ話を何度も繰り返す(数分前の会話を覚えていない)
  • 物盗られ妄想がご家族に向く(「財布を盗られた」など)
  • 遠い昔の記憶は比較的保たれ、最近の出来事だけが苦手になる
血管性認知症 15〜20%

脳卒中の後にガクッと進む

脳梗塞や脳出血のあとに、階段状にガクッともの忘れや判断力の低下が進むタイプ。手足の麻痺やろれつの悪さを伴うことも。

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経過の見方が大事です。アルツハイマー型のような「年単位の緩徐進行」ではなく、「ある日を境にガクッと落ちる」エピソードが繰り返されます

  • 脳梗塞・脳出血のあと、もの忘れや判断力がガクッと落ちたエピソードがある
  • 手足の麻痺・ろれつの悪さ・歩行障害が認知低下と並行している
  • 気づかないうちに起きていた小さな脳梗塞(隠れ脳梗塞)が、認知症の原因になっていることもあります
レビー小体型認知症 頻度3位

幻視と動揺、パーキンソン症状が重なる

いない人や虫が見える・日によって受け答えがしっかりしたりぼんやりしたり・手が震える・歩きにくいが重なるタイプ。

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1つだけなら別の病気とも紛れますが、複数が重なるとレビー小体型を強く疑うサインです。気になる項目が1つでもあれば、早めにご相談ください。

  • 具体的な幻視(「子どもが座っている」「虫がいる」など)
  • 日によって調子が違う(しっかりした日とぼんやりした日がある)
  • レム睡眠行動異常(RBD):夢の内容に合わせて大声を出したり手足を動かす。発症の数年〜10 年以上前から先行することも
  • 手の震え・小刻み歩行・転倒しやすさなどパーキンソン症状(約半数)
パーキンソン病ページへ
前頭側頭型認知症

人柄や行動が先に変わる

もの忘れより性格・行動の変化が先に目立つ、比較的若い世代(50〜60代)にも多いタイプ。

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比較的若い世代(50〜60 代)でも起きるため、「うつ」「更年期」と誤解されやすい点に注意します。

  • マナーが守れない・人前で不適切な発言などの脱抑制が目立つ
  • 家族や物事への関心が薄れる・共感性が落ちる
  • 同じ場所に同じ時間に行く・甘い物ばかり食べるなどの常同行動・食行動の変化
  • 言葉が出にくい・物の名前が出ないのが先に目立つタイプもある
混合型

複数の認知症が重なる

高齢になるほど、アルツハイマー型と血管性が同時に起きていることが多く、両方を一緒に治療していく必要があるタイプ。

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次のような特徴があるときは混合型を念頭に置きます。

  • 年単位の緩徐進行に加えて、脳卒中エピソードを境にガクッと低下した時期がある
  • もの忘れに加えて、手足の麻痺やろれつの悪さを伴う
  • 画像で海馬萎縮と白質病変が両方みられる
  • 高血圧・糖尿病・心房細動などの血管リスク因子が並行している
治せるもの忘れ 見逃さない

治療で良くなることがある

見逃したくないグループです。治療で改善する「もの忘れ」が隠れていることがあり、もの忘れ外来の最初の役目はこれを除外することです。数週〜数か月で急に進むもの忘れは、数日以内に受診してください。

治せるもの忘れページへ

FLOW受診から診断までの流れ

受診から診断までの4つの場面を左から右に並べたイラスト。「問診」「認知機能検査」「MRI検査」「診断と方針」のラベルが付いており、同じご本人とご家族が進んでいく。

当日(90分ほど)

  1. 問診(ご本人とご家族から) いつから・どんな様子か、進み方(年単位でゆっくりか、ある日ガクッとか)、幻視や睡眠中の異常行動、飲んでいる薬を、ご家族の見方も含めて伺います。歩き方や手の震え、麻痺の有無も診察します。
  2. 認知機能検査 改訂長谷川式(HDS-R)・MMSE などで、もの忘れの程度を客観的に評価します。ご本人を傷つけないよう配慮して進めます。
  3. MRI検査・血液検査院内で当日 MRI で病型の手がかり(海馬や白質の変化)を確かめ、血液検査では甲状腺機能・ビタミンB12・葉酸など、治療で改善するもの忘れの原因を調べます。
  4. 診断と方針 病型の見当と現在の段階、薬の選択肢、生活面の工夫、介護保険などの支援まで、ご家族と一緒に整理します。

後日

  1. 追加検査が必要なとき 当日で決まらないとき、次は何をどこで? 連携先の結果は当院で一緒に確認し、その後の治療を組み立てます。

TREATMENT治療の組み立て薬と生活の二本柱。当院で一緒に組み立てます

治療の二本柱を左右に並べたイラスト。左に「薬」、右に「生活」のラベル。左は診察室で、机の上の飲み薬と貼り薬について医師から説明を受ける高齢のご本人とご家族。右は同じ二人が明るい屋外の遊歩道を一緒に歩いている場面。

飲み薬

最初に使う、基本の飲み薬

ドネペジルガランタミン

コリンエステラーゼ阻害薬(飲み薬)

使い方
アルツハイマー型に(レビー小体型に使う薬もこの仲間)。軽度〜中等度で始めると効果が出やすい
効き目
進行を止めるのではなく、半年〜1年ゆっくりにする
注意・相談
吐き気・食欲低下・脈が遅くなっていないかを確認
貼り薬

飲み薬の代わりに、貼り薬

リバスチグミン

飲み薬と同じ仲間(コリンエステラーゼ阻害薬)

使い方
飲み込みづらい方、飲み忘れが多い方、ご家族が貼って管理するほうが楽なときに。飲み薬の代わりに使います
効き目
飲み薬と同じ。進行を半年〜1年ゆっくりに
注意・相談
吐き気・食欲低下・脈が遅くなっていないかを確認
飲み薬上乗せ

進行が目立ってきたら、上乗せ

メマンチン

NMDA受容体拮抗薬(飲み薬)

使い方
中等度以上のアルツハイマー型に、基本の薬と組み合わせて
効き目
興奮・攻撃性などのつらい症状を和らげる効果も
注意・相談
眠気・めまい・便秘が出ていないかを確認
点滴早期だけ

早期なら選べる、新しい点滴治療

レカネマブドナネマブ

抗アミロイドβ抗体療法(原因物質を取り除く)

使い方
早期(軽度認知障害〈MCI〉〜軽度)のアルツハイマー型だけ。事前にアミロイドβの蓄積を確認する検査が必要
効き目
進行を止めるのではなく、進む時計をさらにゆっくり回す45
注意・相談
脳のむくみ・小さな出血(ARIA)が出ていないかを、定期的な MRI で確認

当院との3段階(導入後6か月以降は当院で)

  1. 当院早期発見
  2. 認定施設導入
  3. 当院維持投与
当院で受けられる?(くわしくは FAQ)

生活

薬のほかに、家でできること

45% 認知症のうち、生活習慣と持病の管理で防げるとされる割合3。診断のあとも、進みをゆるやかにする土台です。

どれも当院の外来で、一緒に続けられます。

DIAGNOSISMRI で病型を見分ける変化が出る場所が、病型ごとに違います

正常
健常な方の頭部MRI(海馬の高さの断面)。左右の側頭葉の内側にある海馬がしっかりと詰まって写っている。
記憶をつかさどる「海馬」が、左右ともしっかり詰まっています
アルツハイマー型
アルツハイマー型認知症の頭部MRI(海馬の高さの断面)。左右の海馬がやせて小さくなり、そのまわりの黒いすき間が広がっている。点線の楕円で海馬をふくむ側頭葉の内側を示している。
海馬がやせて、まわりの黒いすき間が広がっています
正常
健常な方の頭部MRI(脳室の高さの断面)。脳室のまわりの白質が均一なグレーで、白くにじむ部分はみられない。
脳室(中央の黒い部分)のまわりは、むらのないグレーです
血管性
血管性認知症の頭部MRI(脳室の高さの断面)。脳室のまわりの白質が左右とも白くにじみ、黒く抜けた古い脳梗塞の跡も写っている。
脳室のまわりが白くにじみ、黒く抜けた古い脳梗塞の跡もあります

WARNING SIGNSこんな症状はすぐ受診を

気になる症状の緊急度をご確認ください

緊急

すぐに救急受診

  • 意識がもうろうとして戻らない/けいれん
  • 突然の頭痛+意識変容(くも膜下出血疑い)
  • 急に片側の手足に力が入らない・ろれつが回らない(脳卒中疑い)
119に電話する
注意

数日以内に受診

  • 数週〜数か月で急に進むもの忘れ
  • 転倒既往+認知障害(慢性硬膜下血腫を最優先除外)
  • 幻視・パーキンソン症状+認知低下(レビー小体型の疑い)
  • 抗アミロイドβ抗体療法中の新規神経症状(脳浮腫の評価)
0942-42-1155 に電話

FAQよくある質問

認知症は治る病気ですか?
治せる原因(治せるもの忘れ)があれば治療で改善し、それ以外の認知症は薬と生活で進行をゆるやかにします。大事なのは、最初にどれに当てはまるかを見極めることです。
レカネマブ/ドナネマブ(抗アミロイドβ抗体療法)は当院で受けられますか?
早期発見は当院、導入は認定施設、6 か月以降の維持投与は当院で継続可能という 3 段階の連携で受けられます。対象は軽度認知障害(MCI)または軽度アルツハイマー型でアミロイドβ病理が確認できる方です。
  1. ① 当院で早期発見・スクリーニング 認知機能検査・頭部 MRI・血液検査で対象になりそうかを評価し、必要に応じて学会認定施設へ紹介します。「対象になるかどうかをまず知りたい」という方も当院で相談できます。
  2. ② 認定施設で導入(投与開始) 紹介先でアミロイドβ PET・髄液検査・MRI モニタリングを行い、適応が確認できれば投与を開始します。脳浮腫・微小出血のリスク説明と初期モニタリングは導入施設が担います。
  3. ③ 当院で維持投与(導入後 6 か月以降) 導入後 6 か月以上が経過し、状態が安定した方は当院で維持投与を継続可能です。次回投与・経過観察・MRI フォローを通院の負担を抑えて続けられます。
家族の様子が変わってきたが、本人は受診を嫌がります。どうすればよい?
本人を無理に説得しなくても、入り口を変える・ご家族だけで相談する・訪問評価を頼むの 3 つの選択肢があります。状況に合うものから始めれば大丈夫です。
  1. ① 入り口を変える(本人が受け入れやすい理由で受診) 「もの忘れ」を主訴にせず、健診・脳ドック・血圧・頭痛・めまいなど、本人が納得しやすい理由で受診する方が多いです。当院ではこれらの枠でも認知機能評価を組み込めます。
    ほかにも、こんな声かけが使えます
    ・「脳ドックで頭の中を調べてもらえるって。一度受けてみない?」
    ・「頭痛(めまい)が続くと心配だから、ついでに診てもらおう」
  2. ② ご家族だけで相談する(ご本人の同伴は不要) ご本人を連れてこなくても、ご家族だけで情報提供と方針相談ができます。今の様子・困りごと・今後の見通しを一緒に整理し、無理のない受診の進め方を一緒に考えます。
  3. ③ 地域包括支援センターと連携した訪問評価 どうしても来院が難しい場合は、地域包括支援センターと連携した訪問評価を検討できます。ご自宅で生活状況を確認しながら、必要な支援につなぎます。
アルツハイマー型と他の認知症はどう見分けますか?
まず進み方で見当をつけます(年単位でゆっくり/脳卒中のあとガクッと/日によって調子が変わる/人柄が先に変わる)。そのうえで MRI で「変化が出る場所」を確かめ、必要なら連携先の専門検査で確定します。
家族にできる予防・進行抑制の方法は?
生活習慣と持病の管理で、認知症の45%は予防できるとされています3。診断のあとも、進行をゆるやかにする土台になります。
運転免許や財産管理はどうしたらよいですか?
運転は法律上中止が原則、財産管理は判断能力があるうちに準備を始めるのが基本です。どちらもご家族だけで抱え込まず、診断時点から一緒に整理していけます。
  1. ① 運転 — 中止の判断と免許返納 認知症と診断された場合、道路交通法に基づき免許の自主返納または公安委員会の判断となります。当院では診断書の作成、ご家族との運転中止のタイミングの相談、自主返納の進め方の説明までサポートします。
  2. ② 財産管理 — 判断能力があるうちの準備 任意後見契約は本人に判断能力があるうちに締結する必要があります。すでに判断能力が低下している場合は成年後見の利用を検討します。当院は地域包括支援センター・社会福祉士と連携し、介護保険申請から後見手続きまでの窓口をご家族と一緒に整理します。

アクセス・診療時間

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診療時間を確認しています
つつみ脳神経外科クリニック
曜日 日・祝
午前 9:00 – 12:30 休診
午後 14:00 – 18:00 14:00 – 17:00 14:00 – 18:00 14:00 – 17:00

※ 受付は午前・午後ともに診療終了の30 分前までです。日曜・祝日・お盆・年末年始は休診です。

駐車場 30 台以上・無料完備
車いす・ご高齢の方もゆったり駐車できます

筑後市を中心に、久留米市・八女市・みやま市・広川町・大木町・大川市など近隣にお住まいの方にも多くご来院いただいています。

〒833-0054 福岡県筑後市大字蔵数642-7