慢性硬膜下血腫(まんせいこうまくかけっしゅ)転んだあと数週間〜数か月して、歩き方や様子が変わってきたら

慢性硬膜下血腫ページの冒頭イラスト。「転んだ数週間後の“なんだか変”」「画像検査で、すぐ確かめられます」。明るい自宅の廊下で、手すりに手を添えてゆっくり歩く白髪の父に、娘が腕を添えて気にかけている。壁際にはめくられた卓上カレンダー。右上の丸の中には、同じ父と娘が公園を元気に散歩する姿。左下に「歩き方」「元気」「もの忘れ」のチェック。
⚠ 急に片側の手足が動かない・呼びかけへの反応が悪いときはこちら(すぐ119番)

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ここ数週で歩き方や
元気が変わった
早めにご相談を
少し前に転んだ・
頭を打った
数か月は見守りを
認知症が急に
進んだ気がする
CTやMRIで確認
CTで慢性硬膜下血腫
と言われた
改善が期待できる
様子を見ようと
言われた
軽ければ様子見
手術と言われた・
高齢で心配
多くは局所麻酔
血をサラサラにする
薬を飲んでいる
自分で止めない
手術のあと、また
悪くならないか
2か月は特に注意
手術のあとのCTは
どこで撮る?
当院で撮れます
急に片側の手足が動かない・呼びかけへの反応が悪い ろれつが回らない・言葉が出ない・けいれんも、すぐ119番へ。 すぐ119番

ABOUT慢性硬膜下血腫とは頭蓋骨の内側に、ゆっくり血がたまる病気です

慢性硬膜下血腫(まんせいこうまくかけっしゅ)は、頭蓋骨の内側で、脳の表面にゆっくり血がたまる病気です314。CTでは、脳と頭蓋骨のあいだに、三日月の形にたまった血のかたまり(血腫)として見えます14。

慢性硬膜下血腫が起こるまでを、左から右へ時間順に3コマで示した図解。「打ったとき」=棚の角に頭を軽くぶつける。「数週間後」=頭の断面で、頭蓋骨のすぐ内側に沿った薄い三日月形のたまりがうっすら現れる。「数か月後」=たまりが厚くなり、脳を内側に押している。

軽く頭を打ったあとや、しりもちなどで頭が揺さぶられたあと、数週間〜数か月してから症状が出てきます。打ったことを忘れていることも、よくあります134。転んだあとは、しばらく様子の変化に気を配ってください。

頭を打った覚えが無い方も、最大で半数ほどいるとされています4。思い出せなくても、起こることがあります。

SIGNSこんな変化に気づいたら数週間〜数か月のうちに、少しずつ変わってきます

症状は突然ではなく、ゆっくり出て、少しずつ進みます13。ご家族の「ここ数週間で、なんだか変わった」という気づきが、受診のきっかけです。

ここ数週間〜数か月で、こんな変化はありませんか?

1つでもあてはまれば、頭を打った覚えが無くても、早めにご相談ください。急に悪くなったときは、受診の目安をご覧ください。

高齢の方では、もの忘れ・尿をもらす(失禁)・動くことが減るといった形で出やすいとされています6。

「認知症が、急に進んだ
気がする…」

この病気は、もの忘れなど、認知症に似た変化がきっかけで見つかることがあります1。数週間〜数か月のうちに変わってきたときは、頭部CTで確かめられます。たまった血を取り除くと、症状の改善が期待できます13。ほかにも治療で改善が期待できる認知症があります。

FLOW当院での受診の流れ原則その日のうちに、CTかMRIで確かめます

当院でCTまたはMRIを撮って確かめ、手術が必要なときは連携先の病院へご紹介します。手術のあとは、当院で見守ります。

当院での受診の流れを左から右へ4場面で示したイラスト。「問診」=診察室の机をはさんで、白髪の父と付き添いの娘が医師の話を聞く。「神経の診察」=父が数歩歩いて見せ、医師が横から歩き方を見守る。「CT・MRI」=検査着の父がCT装置の台にあおむけに寝る。「結果説明」=医師と父が机の同じ側に寄り、モニターの頭の画像を一緒に見る。娘は父の肩に手を添えている。

当院で

  1. 問診 いつ頃から様子が変わったか、転んだり頭を打ったりしたことがあるか、飲んでいるお薬について伺います。
  2. 神経の診察 意識・手足の力・歩き方・もの忘れの様子を確かめます。
  3. 頭部CT・MRI CTまたはMRIで、頭蓋骨の内側に血がたまっていないかを確かめます1。院内で原則当日に受けられ、検査はCTで5分ほど・MRIで10〜15分ほどです。
  4. 結果説明 結果は、その日のうちにご説明します。

連携先の病院で(手術が必要なとき)

  1. 手術 手術が必要なときは、連携先の病院へご紹介します。手術の内容は治療についてをご覧ください。

当院で続けて

  1. 手術のあとの見守り 手術のあとの診察と、再発がないかを見るCTは、当院で行います。手術のあともご覧ください。

TREATMENT治療について血腫の大きさと症状に合わせて選びます

「この年で、
頭の手術なんて…」

頭蓋骨に小さな穴をあけて血を洗い流す手術です。多くは局所麻酔(手術する所だけの麻酔。眠らせる全身麻酔ではありません)で受けられます210。90歳以上の方でも、体の状態がよければ行われています68。

出典:Foppen 2023(11の研究・1,019人をまとめた報告)/日本脳神経血管内治療学会(一般の方向け)

CTで様子を見る

どんなとき
血腫が小さめで、症状がないか、あっても軽いとき7
何をする
血腫が大きくならないかを確かめます。多くの方が手術をせずに済んでいます7。経過のCTは当院でも撮れます。ほかの病院で「様子を見ましょう」と言われた方も、ご相談ください
気をつけること
症状が出たり血腫が大きくなったりしたら、手術を考えます7。様子を見ている間に、こんな変化が出たら、早めにご相談ください

穿頭術(せんとうじゅつ)

どんなとき
症状が出ているとき10
何をする
  • 頭蓋骨に小さな穴をあけ、たまった血を洗います13
  • 細い管を置いて血を出します。入院の長さや管を置く期間は、病院や手術のあとの経過によって変わります110
手術のあと
手術のあとをご覧ください

手術の前と後で、CT はこう変わります

手術前(CT)
慢性硬膜下血腫の手術前の頭部CT。片側の頭蓋骨の内側に三日月形に血液がたまり、脳が反対側へ押されている。点線の楕円で血腫を示している。
頭蓋骨の内側に血液がたまり、脳を押しています
手術後(CT)
同じ方の手術後の頭部CT。たまっていた血液が抜け、脳のかたちが左右対称にもどっている。
血液を抜いたあと。脳のかたちが元にもどっています

再発をくり返すとき:中硬膜動脈塞栓術(ちゅうこうまくどうみゃくそくせんじゅつ)

どんなとき
頭に小さな穴をあける手術(穿頭術)のあとに、再発したとき39
何をする
カテーテル(細い管)を使って、血腫に血を送る頭の膜の血管(中硬膜動脈)をふさぎます3。2026年度から、再発した方に限って保険が使えるようになりました9
最初の治療は
まずは穿頭術が優先されます3

飲み薬だけで血腫を消す方法は、まだ確立していません610。症状がないか、ごく軽いときや、手術の補助として、漢方薬などを使うことがあります210。

AFTER手術のあと再発の多くは、2か月以内に起こります

再び手術が必要になる方は10人に1人ほどです(報告によって3〜20%)3610。ある報告では、再発の多くが手術から2か月以内でした11。この時期は、特に気をつけて見てください。

手術のあと、自宅でふだんの暮らしに戻った場面のイラスト。明るいダイニングで、父が湯のみを持って新聞を広げている。そばの壁ぎわで、娘が壁のカレンダーに丸印をつけ(ラベル「次の通院日」)、青い手帳を持っている(ラベル「お薬手帳」)。

再発すると、手術の前と同じような症状が、また少しずつ出てきます。

こんな変化はありませんか?

あてはまれば、その日のうちに、当院へご相談ください。急に悪くなったときは、受診の目安をご覧ください。

手術のあとの見守り(当院で)

診察
連携先の病院で手術を受けたあとの診察は、当院で行います。まずはお電話でご相談ください。紹介状や画像(CD)は、お持ちでしたらご持参ください
CT
再発がないかを見るCTも、当院で撮ります。検査は5分ほどで、結果はその日にお伝えします
間隔
CTを撮る間隔は、手術のあとの状態に合わせて医師が決めます

血をサラサラにする薬を飲んでいる方へ

飲んでいると
慢性硬膜下血腫になりやすいとされています16。転んだり頭を打ったりしたあとは、しばらく様子の変化に気を配ってください
お薬
自分の判断で止めたり、再開したりしないでください。止めている期間が長いと、脳梗塞などの血栓の病気が増えるという報告があります1213
手術のあと
再開する時期に、決まった基準はありません6。一人ひとりの状態に合わせて、お薬を出している主治医と手術をした医師が相談して決めます

EMERGENCY受診の目安

あてはまる段の対応をとってください

緊急

すぐに119番

  • 急に片側の手足に力が入らない
  • 呼びかけへの反応が悪い
  • ろれつが回らない・急に言葉が出てこなくなった
  • けいれんを起こした
119に電話する
注意

その日のうちに受診

  • 歩きにくさ・ぼんやりが、数日のうちにはっきり悪くなっている
  • 頭痛が強くなってきた
  • 血をサラサラにする薬を飲んでいて、歩き方や様子が変わってきた
  • 手術のあと、手術の前と同じような症状がまた出てきた

時間外は救急外来へ。迷うときは救急電話相談 #7119(福岡県・24時間)へ。

0942-42-1155 に電話
相談

早めにご予約を

  • ここ数週間〜数か月で、歩き方・元気・もの忘れが変わってきた
  • 少し前に転んだ・頭を打ったあと、頭痛が続いている
受診の流れを見る

FAQよくある質問

Q. 頭を打った覚えがないのに、慢性硬膜下血腫になりますか?
なることがあります。頭を打った覚えが無い方は、最大で半数ほどとされています。
Q. 何科で診てもらえますか?
脳神経外科で診ています。当院では、原則その日のうちにCTを撮り、結果もその日にご説明します。
Q. 手術なしで治りますか?
血腫が小さく症状が軽ければ、CTで様子を見ることがあります。症状があるときは、手術で血を洗い流すのが基本です。
Q. 再発しやすいですか?
手術のあと、再び手術が必要になる方は10人に1人ほどです。多くは2か月以内に起こるため、この時期は特に注意します。

アクセス・診療時間

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つつみ脳神経外科クリニック
曜日 月 火 水 木 金 土 日・祝
午前 9:00 – 12:30 休診
午後 14:00 – 18:00 14:00 – 17:00 14:00 – 18:00 14:00 – 17:00
午前
月〜土 9:00 – 12:30
午後
月・火・水・金 14:00 – 18:00
木・土 14:00 – 17:00
休診
日曜・祝日

※ 受付は午前・午後ともに診療終了の30分前までです。日曜・祝日・お盆・年末年始は休診です。

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筑後市を中心に、久留米市・八女市・みやま市・広川町・大木町・大川市など近隣にお住まいの方にも多くご来院いただいています。

〒833-0054 福岡県筑後市大字蔵数642-7