レム睡眠行動異常症(RBD)(れむすいみんこうどういじょうしょう:REM sleep behavior disorder/夢のとおりに体が動く)夢のとおりに、叫んだり手足が動いたりします
⚠ 眠っている間のけいれんが5分以上続く方はこちら
START HEREいま、どんな状況ですか?タップすると、答えのある場所へ進みます
けがを防ぐため、
まず寝室を整えてください
RBDの方と一緒に寝ているご家族の、およそ3人に2人が、寝ている間にけがをした経験があると報告されています3。次の工夫がすすめられています12。
割れ物・刃物も遠ざけ、ベッドは低めにすると、より安全です12。
ベッドから落ちて頭を打ったときは、頭のけがのページで受診の目安をご確認ください。
ABOUTレム睡眠行動異常症とは夢のとおりに、体が動いてしまう
眠りには、夢をよく見るレム睡眠があります。ふつうは、レム睡眠の間は体の力が抜けて、夢を見ても体は動きません。RBDでは、このしくみがうまく働かず、夢の中の動きが、そのまま声や手足の動きになって出てきます1。
よく見られる様子
- 寝言が大きい・叫ぶ・どなる・笑う
- 殴る・蹴るなど、けんかをしているように手足が動く
- 起こすと目が覚めて、追いかけられる・争う夢を見ていたと話す1
地域の高齢の方の約1%にみられると報告されています(日本の調査)4。受診する方は男性が多いものの5、地域の調査では男女の差ははっきりしません11。
「夢を見ていただけでしょ?」
夢のとおりに体が動くことが、この病気の特徴です1。けがにつながることもあるため、一度ご相談ください。ご本人には「けがを防ぐために、一度調べてもらおう」と声をかけてみてください。
似た動きが出るもの
眠っている間に体が動くのは、RBDだけではありません。見分けが大切です。
| 似ているもの |
見分けの手がかり |
| 睡眠時無呼吸 |
大きないびき・息が止まる。重い無呼吸では、その治療で動きが消えることがあります7。→ 睡眠時無呼吸症候群 |
| てんかんの発作 |
夜の発作は、よく似た動きになることがあります。脳波などで見分けます1。→ てんかん |
子どもの ころからの 寝ぼけ |
夢遊病など。眠り始めのころに多く、目を開けて歩き回ることもあります。RBDは明け方に近い時間に、目を閉じたまま動くことが多いです1。 |
| 夜の低血糖 |
夜中に血糖が下がりすぎたときにも、似た動きが出ることがあります1。糖尿病のお薬(インスリンなど)を使っている方で、寝汗が出る・起こしてもぼんやりしているときは、低血糖のことがあります。主治医にご相談ください。 |
| お薬 |
抗うつ薬などを飲み始めてから出ることがあります8。 |
お薬がきっかけかもしれないときは、自己判断でやめず、まずお薬を出している主治医にお伝えください2。お薬のほかに理由が隠れていることもあるため、当院でも確かめられます6。
FLOW受診から治療までの流れ問診・MRIのあと、必要ならお薬を始めます
当院で
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様子をうかがう
眠っている間のことは、ご本人は覚えていないことがあります。一緒に寝ている方も、ご一緒にお越しください。スマートフォンの動画があれば参考になります(無理に撮らなくて大丈夫です)。受付・問診票で「夜中に叫ぶ・手足が動く」とお伝えください。
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MRI・診察
MRIで、脳の病気が隠れていないかを確かめます。急に始まったときや、ほかの症状もあるときは、とくに大切です。手足の動きやふるえなども診察します。
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お薬を始める
RBDの疑いが強く、動きも強いときは、当院でお薬を始めることがあります。
専門機関で
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睡眠の検査(PSG)
診断を確かめる必要があるときに、検査のできる医療機関をご紹介します。一晩泊まり、脳波・筋肉の動き・呼吸などを記録しながら眠る検査です。RBDをはっきり診断するには、この検査が必要です1。
当院で続けて
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定期的な通院
お薬の効き目を確かめながら、体の動き・においなどの変化も一緒に見ていきます。
TREATMENT治療について寝室の安全が土台。お薬で動きをおさえます
治療の土台は、寝室の工夫です2。そのうえで、動きが強い・けがの心配があるときは、お薬を使います。
動きをおさえる寝る前のお薬
- 効き目
- 叫ぶ・暴れるなどの動きが減ることが多いと報告されています。効き方には個人差があります2
- 注意・相談
- ふらつき・翌朝の眠気。高齢の方は、夜中にトイレに起きるときの転倒に注意29
- いびき・無呼吸がある方は、先にお伝えください(無呼吸が悪くなることがあります)12
- 緑内障の一部の方・重症筋無力症の方は使えません9
- 飲むのを、自己判断で急にやめないでください9
RBDの治療として、保険診療で使えるお薬です12。
クロナゼパムが合わない方には、抑肝散などほかのお薬を検討することもあります。ただし、効いたという報告はまだ少なく、RBDはこれらのお薬の保険の効能には入っていません132。
お薬は、眠っている間の動きをおさえるためのものです。パーキンソン病などが出てくるのを防ぐ治療は、まだ研究の段階です1。
OUTLOOK将来の見通し定期的な通院で、変化に早く気づけるようにします
RBDのある方では、何年もたってから、パーキンソン病やレビー小体型認知症(幻視などを伴う認知症)などの病気が出てくることがあります510。全員ではありません。
いま、できること
- 通院のたびに、体の動き・におい・便秘・もの忘れの変化を確かめます5。
- 変化が出たら、症状をやわらげる治療を早めに相談できます。
- いまの困りごとは、寝室の工夫とお薬で減らすことをめざします。
「将来のことを、本人に
伝えたほうがいい?」
どう伝えるかは、ご本人の気持ちもうかがいながら、医師が一緒に考えます6。ご家族だけで抱えこまず、受診のときにご相談ください。
将来の見通しを、数字で知りたい方へ
次の数字は、症状があって専門の施設に通う方(約1,300人)の研究です5。
- 病気が出てくるのは、年に約6%
- 5年で約3人に1人、12年で約4人に3人5
地域の調査で見つかった方では、この数字より低い可能性も指摘されています4。