むずむず脚症候群(レストレスレッグス症候群)(むずむずあししょうこうぐん:restless legs syndrome/RLS)夕方から夜、じっとしていると脚を動かしたくなります

夜、布団の上で上半身を起こし、ふくらはぎをさする女性。右に、診察ベッドに腰かけて医師に脚の様子を伝える場面と、布団で穏やかに眠る場面。「脚のむずむず、やわらげる治療があります」「原因を調べ、治療を選べる病気です」「生活を見直す」「鉄を補う」「お薬」の文字。
⚠ 突然、片側の手足に
しびれ・脱力が出た方はこちら

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布団に入ると、
脚がむずむずする
典型的な出方です
うまく言葉に
できない、変な感じ
「虫が這う」感じも
こむら返りとは
違うの?
つるのは別のもの
眠れなくて、
市販の睡眠改善薬を
悪くすることも
貧血・鉄不足と
言われた
鉄の量を調べます
妊娠中・腎臓が
悪いと言われた
起こりやすい状態
家族に「寝ながら
脚が動く」と
脚のピクつき
受診したい。
何をするの?
問診と血液検査
治療は
どんなこと?
生活・鉄・お薬
薬が効きにくい・
昼から出る
自己判断でやめず
突然、片側の手足にしびれ・脱力が出た 顔のゆがみ・ろれつが回らないも同じサインです。いずれか 1 つでも急に出たら、症状が出た時刻をメモして 119 番へ。 119番の目安
当てはまらない方は、このまま下へ

ABOUTむずむず脚症候群とはじっとしていると、脚を動かしたくなる

じっとしているときに、脚に不快な感覚が起こり、脚を動かしたい強い気持ちにおそわれる病気です1。

4つの特徴を4つの区画で示した図。「動かしたい強い気持ち」=布団の上で落ち着かずに動く両脚。「じっとしていると始まる」=昼、ソファに横になって休む女性の脚が動きかける。「動かしている間は楽になる」=家の廊下をゆったり歩く女性。「夕方から夜に強くなる」=月の出た夜の居間で、椅子に座ってふくらはぎをさする女性。

4つの特徴

4つがそろい、似たほかの病気ではないことを医師が確かめて診断します12。問診と血液検査が中心で13、一晩泊まる検査は、多くの場合いりません1。

言葉にしにくい感覚

「むずむず」「虫が這うような」「ピリピリ」「ほてる」「じっとしていられない」「言葉にできないつらさ」など、感じ方は人によってさまざまです。受診のときは、この中の近い言葉をそのままお伝えください。

日本のある町で調査に答えた大人2,812人のうち、約50人に1人(1.8%)にみられました4。女性に多く4、米国の指針では男性の約1.5倍とされています3。

「こんなことで、
受診していいの?」

この病気の方の多くが、寝つけない・途中で目が覚めるといった眠りの悩みを抱えています3。原因を調べ、治療を選べる病気です。一人で我慢せずに、ご相談ください。

眠っている間の脚のピクつき

眠っている間に、脚がピクッ、ピクッとくり返し動くことがよくあります(睡眠時周期性四肢運動)3。ご本人は眠っていて気づかないため、一緒に寝ている方が気づいたら、受診のときにお伝えください。ピクつきがあっても、眠りや日中の調子に困っていなければ、必ずしも治療が必要とは限りません3。

似たもの

脚の不快感は、ほかの病気でも起こります。見分けが大切です13。

似たもの 見分けの手がかり
こむら返り 寝ている間などに、脚の筋肉がつって痛むもの。むずむず脚症候群は、痛みよりも「動かしたい」気持ちが中心で、動かしている間は楽になるのが特徴です。
手足の
しびれ
手足の神経の病気でも、似た感覚が出ます。診察で見分けます。→ 手足のしびれ(末梢神経)
姿勢・
関節の痛み
同じ姿勢が続いたときの不快感や、ひざなどの関節の痛みでも、似た訴えになります。
お薬による
そわそわ
精神科のお薬の一部などで、じっとしていられなくなることがあります。これをアカシジアといいます。飲んでいるお薬は、すべてお伝えください。

CAUSES起こりやすくなること鉄不足・お薬・体の状態

はっきりした原因が見当たらない方もいます。次のようなときは、起こりやすい・強くなりやすいことがわかっています。

鉄が足りない

この病気では、血液検査で鉄の量を調べ、鉄が足りないとわかったときに補うことがすすめられています3。鉄の量は、フェリチン(体の鉄のたくわえの量)などで確かめます。鉄のサプリメントを飲む前に、まず検査を受けましょう。

体の状態

悪くすることがあるもの

次のものは、症状を悪くすることがあります39。

症状を悪くすることがあるものを3つの区画で示した図。「カフェイン」=夕方のテーブルのコーヒーと緑茶。「お酒」=夕食後のテーブルのビールと日本酒。「市販の睡眠改善薬」=枕元の台に置いた飲み薬の箱と錠剤と水。

処方されているお薬は、自己判断でやめず、処方した医師にご相談ください。市販の睡眠改善薬は控え、眠れないときは受診のときにご相談ください。

FLOW受診から治療までの流れ問診と血液検査のあと、治療を始めます

受診の流れを3つの場面で示した図。「症状をうかがう」=診察室で本人が医師と向かい合い、ふくらはぎのあたりを指して話している。「血液検査」=本人が袖をまくり、看護師が血液検査の準備をしている。「治療を始める」=机の角をはさんで座った医師が、机の上のお薬のシートと鉄剤の箱を示して本人に説明している。

当院で

  1. 症状をうかがう いつから・脚のどこに・どんな感じかをうかがいます。感じ方は近い言葉でかまいません。お薬手帳(市販薬も)をお持ちください。受付・問診票で「夜に脚がむずむずする」とお伝えください。
  2. 血液検査 鉄・フェリチン・TSAT(鉄を運ぶ割合)・腎臓の働きを調べます。似たほかの病気がないかも確かめます。
  3. 治療を始める 結果をみて、治療を始めます。

専門機関で(必要なときだけ)

  1. 点滴の鉄 飲み薬の鉄で足りないときや続けられないときに、点滴で鉄を補うことができる医療機関をご紹介します3。
  2. 睡眠の検査(PSG) 診断に迷うときや、ほかの睡眠の病気が疑われるときに、検査のできる医療機関をご紹介します。一晩泊まり、眠っている間の脳波や脚の動きなどを記録する検査です1。

当院で続けて

  1. 定期的な通院 お薬の効き目・副作用と、増強現象のサインがないかを確かめます。長く飲んでいるお薬の見直しも、当院でご相談いただくことができます。

TREATMENT治療について生活・鉄・お薬の順に

治療は、症状の重さに合わせて、下の順に進めます13。症状が軽い方や、たまにしか出ない方は、STEP1・2から始めます1。

1まずはここから

生活を見直す

どんなとき
症状の重さにかかわらず、まず最初に行います3。
何をする
  • カフェイン・お酒を控える
  • 悪くすることがあるお薬を、処方した医師と見直す
  • 睡眠時無呼吸があれば、その治療をする3
  • 軽い方は、運動を取り入れる1
どこで
当院で一緒に見直します。

2検査で鉄が足りなければ

鉄を補う

どんなとき
血液検査で鉄が足りないとわかったとき(米国睡眠医学会の指針で紹介されている目安=フェリチン75 ng/mL(血液検査の値)以下、またはTSAT 20%未満)3。
何をする
飲み薬の鉄剤で補います。飲み薬で足りない・続けられないときは、点滴で補う方法もあります3。鉄剤は、むずむず脚症候群の治療薬としては承認されていないお薬です。検査で鉄の不足がわかったときに、その治療として使います1。
どこで
飲み薬は当院で。点滴は連携先の医療機関で行います。

3それでも眠りや暮らしに差し支えるとき

お薬

どんなとき
症状が中くらい以上のとき1。
何をする
  • ドパミン系のお薬(脳の中のドパミンの働きを補うお薬):飲み薬のプラミペキソールと、貼り薬のロチゴチン
  • 神経の高ぶりをしずめるお薬:ガバペンチン エナカルビル(1日1回、夕食後)101112

日本の診療ガイドライン(2024年)で、どちらも強くすすめられています1。神経の高ぶりをしずめるお薬は主に、ドパミン系のお薬が効きにくいときや使えないときに使います12。

どこで
当院で始め、量を調整します。
注意
  • どちらの系統も、使っている間は車の運転はできません101112。運転する方は、お薬を選ぶ前に必ずお伝えください
  • ドパミン系のお薬は、妊娠中・妊娠の可能性がある方は使えません。前ぶれなく急に眠りこむことや、買い物・ギャンブル・食べることがやめられない変化が起こることがあります。ご家族が気づいたら、ご相談ください1011
  • 腎臓の働きに合わせて、お薬の種類と量を決めます1012

ここにあげたお薬は、いずれも中くらいから重いむずむず脚症候群の治療薬として、国内で承認されています101112。

お薬が効きにくくなったら
(増強現象)

ドパミン系のお薬(パーキンソン病に使うレボドパも同じ仲間です)を長く使っていると、かえって症状が強くなることがあります。これを増強現象といいます3。サインは次の3つです1011。

自己判断でやめたり増やしたりせず、ご相談ください。当院でお薬の見直しを行います1。

欧米の報告では、プラミペキソールなどを10年使った方の4〜7割に起こるとされています9。サインに早く気づけば、お薬の見直しにつなげられます。

米国睡眠医学会の指針は、この増強現象を心配して、ドパミン系のお薬を標準としては使わない立場です3。

パーキンソン病のお薬もドパミン系です。むずむずする症状が強くなっても、自己判断で減らさず、主治医にご相談ください。

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つつみ脳神経外科クリニック
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